はじめに
石綿(アスベスト)に関連した健康被害によるご家族のご不幸は、計り知れない苦痛を伴うものです。こうした遺族を支援するため、石綿健康被害救済制度では特定の条件を満たす遺族に対し、給付金が支給されます。この制度について、よくある疑問をQ&A形式で解説し、労災給付金との違いや申請方法についてもご紹介します。
Q&A
Q1:石綿健康被害救済制度とは何ですか?
石綿健康被害救済制度は、石綿による健康被害で亡くなられた方のご遺族を支援するための制度です。主に中皮腫、原発性肺がん、石綿肺、びまん性胸膜肥厚を対象疾病としており、これらが原因で亡くなられた方の遺族に給付金が支給されます。
Q2:給付内容は具体的にどのようなものですか?
石綿健康被害救済制度の遺族向け給付金には、以下のような内容があります。
- 葬祭料:199,000円
- 特別遺族弔慰金:280万円
これらの給付金は、「お見舞金」の性質を持ち、生活費の補助を目的としたものではありません。
Q3:労災給付金との違いは何ですか?
石綿健康被害救済制度と労災給付金では、支給額や支援の考え方に違いがあります。
労災給付金
- 葬祭料:315,000円+給付基礎日額の30日分
- 遺族補償給付:年金または一時金として支給
- 目的:被保険者の死亡後の「生活の安定」を経済的に支援
石綿健康被害救済制度
労災ほどの金額や継続的支援は行われません。
弁護士に相談するメリット
石綿健康被害救済制度の申請には、専門知識が求められる場合があります。弁護士に相談することで、以下のようなメリットがあります。
- 申請手続きのスムーズ化
必要書類の収集や正確な記載をサポートし、審査を通りやすくします。 - 制度の理解を深められる
ご自身が制度の対象になるかを正確に判断できます。 - ご遺族の負担軽減
複雑な手続きに悩まされることなく、ご家族のケアに専念できます。
申請の流れ
- 対象者の確認
ご家族が石綿に関連した疾病で亡くなった場合、対象となる可能性があります。 - 必要書類の準備
医療記録や死亡診断書などが求められます。 - 申請書の提出
所定の窓口で申請書を提出します。弁護士のサポートを受けると、手続きがより確実です。
まとめ
石綿健康被害救済制度は、労災とは異なる趣旨で支給される制度ですが、ご遺族の方々にとって大きな支えとなります。制度の活用を検討される際には、弁護士のサポートを活用し、適切に申請を行いましょう。
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